発表会やコンクール、試験などの舞台に立って弾くことはピアノの上達のためにとても大切な経験です。目標に向かって練習を重ねてしっかりと曲を仕上げ、人前で、緊張する状況で演奏することで飛躍的に実力がアップします。
しかし本番で緊張のもと弾くためには普段のレッスン程度の仕上げでは足りません。本番に向けての練習の仕方と心構えを解説します。
1回目に弾けなくてはならない
発表会や試験、コンクールなどそれぞれの舞台で弾くことが出来るのは
1回だけ
です。
チャンスは一度きり。
いくら練習で上手に弾けていても本番の1回で失敗してしまったら「弾けない」と思われてしまいます。
なのでいつ弾いても何度弾いても上手くいくようになるまで練習することが必要です。
何回かに一回成功する、ではダメよ。
本番で弾くためには暗譜で通して弾けるようになったところがゴールではありません。
そこから弾きこんでしっかりと成功率を上げていくことが重要なのです。
緊張する環境で練習する
「家では弾けていたのに…」
レッスンで生徒さん達からよく聞く言葉です。
私自身もいまだに言います(苦笑)
自分の家の慣れたピアノでリラックスして弾けていても
先生のレッスン室のピアノで
厳しい顔して先生が横で聞いていたら固くなって
弾けていたものも弾けなくなることはよくあります(笑)
でも舞台の緊張はもっとです。
広い会場、大きなピアノ、眩しい照明、たくさんの聴衆。
日常とは全く違う状況なのですから。
なので普段から緊張する環境の中で弾く練習をしておきましょう。
誰かに聞いてもらう
何となく練習しているのを聴いてもらうのではなく
本番の曲を本番と同じように通して
お父さんやお母さん、兄弟姉妹などの家族にお客さんになって聞いてもらいましょう。
ペットに聞いてもらうのもありだよ~(笑)
学校のピアノを弾かせてもらえるならお友達に聞いてもらったりするのもいい練習になりますよ。
録音する
聞いてもらえる人がなかなかつかまらない場合は録音をしてみましょう。
最近はスマホなどで手軽に録音できるようになりましたよね。
今弾いていることが記録されているのだと思うとそれもかなりのプレッシャーになるので
緊張して弾くための良い訓練になります。
録ったあとにはもちろん録音を聞いて自分の演奏を確認してね。
最初は上手くいかなくても良いのです。
何度もそのような練習を繰り返しているうちに
少しずつ緊張しながら弾くということに慣れてきます。
初心に立ち帰る
しかし本番が近づいて通し練習や人前で弾く練習ばかりしていると
演奏が少しづつ荒れてきてしまいます。
なので時々初心に帰って
- 片手練習
- ゆっくり練習
- 部分練習
をしてください。
楽譜を見て書き込まれた注意事項や音、リズムの確認もして暗譜を確かにしておきましょう。
このような練習をしているかしていないかが当日の出来を大きく左右します。
ぜひ日々の練習に取り入れて万全の準備をしたという自信とともに本番を迎えられるようがんばりましょう。
「できる限りの練習をした」と思えることが本番での緊張を克服し
いい演奏をするための何よりの秘訣ですよ。