弾けないところの練習の仕方~分解する・拡大する・繰り返す 

うまく弾けない箇所を実際どう練習すれば効率よく克服していくことが出来るか。3つの言葉をキーワードに練習方法をご紹介します。

その前に「弾けない」原因をおさらいしましょう。

  1. 次の音を把握していない
  2. 次の音に手が行ってない
  3. 指使いが悪い

でしたね。

それを踏まえて3つの作業をしてください。

目次

分解する

番号をふって曲をいくつかの部分に分ける

曲の最初から練習する人は多いです。
最初の譜読みはもちろん曲の頭からすればよいのですが
ある程度譜読みができたら簡単に弾けるところとそうでないところの差がわかってくると思います。
ここが弾けない、ここが弾きにくいという箇所を見つけたら曲を分解しましょう。
曲をいくつかの部分に分け
ABC でも 123 でも あいうえお でも何でもいいので
番号を振ってください。
そして弾けない箇所が含まれている部分から練習を開始しましょう。

その部分をもっと細かく分解する

何度弾いてもうまくいかなければ一つの部分を更に一段だけ、ひとフレーズだけ、1小節だけ、1拍だけとどんどん小さくして
最終的には2音まで分解してみましょう。
前の音から次の音に何がどう変化しているのかを理解するためです。

もちろん片手ずつに分解することも忘れずに。

 

せいこ先生
せいこ先生

片手で弾けなければ両手でも弾けませんからね。

拡大する

小さい単位に曲を分解したら拡大しましょう。
時間的な拡大、つまりゆっくり弾くです。
次の音の鍵盤の上に、次の音を出す前に指を置かないと正しい音は出ません。
ゆっくりと確かめながら次の音の鍵盤の上に指を置き、正しい鍵盤を触ってから音を出す。
大事なことなのでもう一度書きます。

正しい鍵盤を触ってから音を出す

確かめずに間違った音を出してから正しい音に直しても
手も指も間違えた動きをインプットされてそれが癖になるので
一度間違えた音を経由してからしか正しい音にたどり着けなくなります。
間違った癖を直すのは癖がつくまでの倍以上の時間と労力がいるので

  • 次の音までどれくらい手を広げるか、縮めるか
  • どの順番で指を動かしていくか
  • どのくらいポジション移動をさせるか

ということを最初はどんなに時間がかかってもいいので
ゆっくり確かめて
触ってから音を出すことで
まっすぐ正しい音にたどり着く道筋を手に覚えさせてください。
きちんと音と動きを理解してゆっくりできるようになったことを速くするのは
それほど難しいことではありません。
ゆっくりのテンポで練習するのは集中力が必要で結構しんどいので面倒だとは思いますが

「急がば回れ」です!

えんてくん
えんてくん

ゆっくり練習することが最終的には早く正確に上達する方法だね。

繰り返す

手の正しい動き方をインプット出来たら
その正しい動きが定着するまで繰り返しましょう。
1回出来ただけではだめです。
何回やっても成功するようにならないと本当にできたことにはなりません。
「5回連続で成功するまで練習しよう」というようなこともやってみてください。
4回連続で成功しても5回目で失敗したら1回目からやり直し(泣)

 

パウゼちゃん
パウゼちゃん

あと1回になったときにすごくプレッシャー感じて緊張しちゃうの~ 

せいこ先生
せいこ先生

緊張感に打ち勝つ練習にもなりますね。

1日練習して定着したと思ってもそれで安心しないように。
次の日に弾いてみたら1回目は失敗してしまうと思います。
エビングハウスの忘却曲線という有名なグラフがありますが
一晩寝ると前の日に練習したことの半分忘れると思ってください。
例えば前の日にレベル10まで進んだとします。
次の日は半分のところから練習が始まるのでレベル5からのスタート。
ということはレベル10で弾けるようになるのに前日よりも少ない時間で済み
さらに先に進んで15までいけますね。
その次の日また半分になるけれどスタートはレベル7.5から。前の日のスタートより高いところからの開始になるので15まで戻るのに時間もかからず、またさらに先まで進んで・・・
ということを繰り返して定着が進んでいきます。
いつ弾いても何回弾いても大丈夫と自信を持てるようになるまで
正しい動きで毎日繰り返し練習しましょう。
そして同時に少しずつテンポを上げてその曲に合ったキャラクターに仕上げていきましょうね。

 

弾けないところを弾けるようにするための呪文
「分解・拡大・繰り返し」を忘れずに根気よくコツコツ練習してください。
それが一番の早道ですよ!

 

せいこ先生
せいこ先生

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